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会社の歴史

半世紀の伝統

『道奥』は岩手県で半世紀近くも伝統漬物、金婚漬を造り続けています。防腐剤や人工甘味料を一切使用せず、減塩と国産原料、特に地元の農家さんの野菜を大切にしています。特に『青なんばんみそっこ胡瓜』は、顕著な人気を博し、平成21年には《いわて特産品コンクール》で岩手県産業貿易振興協会会長賞を受賞し、その後《ふるさと食品コンクール》でも優秀賞を受賞しました。国産・県産の原料にこだわった、ご飯にぴったりの味噌漬です。

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ごあいさつ

株式会社道奥 

代表取締役社長 阿部 久美子

「岩手の食文化を、次世代へ」

株式会社道奥は、創業者である阿部羑子の強い信念と行動力により、岩手の伝統漬物「金婚漬」をはじめとした郷土の食文化を守り育ててまいりました。農村の女性たちの暮らしに寄り添い、その知恵と手仕事を生かした漬物づくりは、地域とともに歩む道奥の原点でもあります。

塩分が多いと、漬物が“健康の敵”とされた時代にも屈することなく、科学的な根拠と努力で「健康食品」としての価値を証明してきたその姿に、経営者としてだけでなく一人の女性としても大きな学びを得てきました。また、広く花巻の食文化として「漬物」や「わんこそば」を知っていただくために、物産館を開き今日に至っております。

いま私たちは、ただ昔ながらの味を守るだけではなく、現代の食生活に調和する「安心・安全でおいしい漬物」「歴史のある食文化を楽しむ」など、新たな価値の創造に取り組んでいます。

“漬かるほどに味わい深く”という言葉のように、私たちの漬物も、そして道奥という会社も、時を重ねながらさらに味わいを深めていきたいと思っています。

 

これからも、地域とともに歩み、伝統を未来へつなぐ架け橋となれるよう、信念を持って邁進してまいります。

今後とも、皆さまのご指導ご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

理念・ビジョン

自然と人をつなぐ漬物づくり

​健康第一

家族で農業
家族で農業

地元農家との連携

野菜の収穫
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安全な商品づくり

​安全な商品づくり

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​基本情報

株式会社 道奥

​事業内容

漬物製造販売

土産物産館

レストラン「金婚亭」

所在地

〒025-0002 
岩手県花巻市西宮野目11-88

連絡先

TEL 0198-26-2250

FAX    0198-26-5140

​代表取締役社長

阿部 久美子

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​創業者 阿部羑子実筆の社訓

​会社沿革

道奥(みちのく)物語

​~創業者の想いを継ぐ~

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​第1章 創業の想い

地域活性のために

昭和37年、岩手県花巻市西宮野目。小さな自宅の一角から、「みちのく民芸社」は産声を上げました。

創業者・阿部羑子(ゆうこ)が掲げた旗印は、ただの商売ではなく、「農村の女性たちの未来を変えること」でした。

若き日の羑子は、高校3年の時に「女性の行く道」と題して全国弁論大会に出場し、3位入賞を果たします。

そこに込めたのは、農作業に追われながらも、自らの生き方を持てずにいる農村女性へのエールでした。「どれだけ働いても小遣い一つもらえない。嫁は労働力としか見られていない」——その現実を変えたいという想いは、結婚・出産・子育てという人生の荒波のなかでも消えることはありませんでした。

娘たちが幼稚園に入ったある春、羑子は立ち上がります。

最初は壁掛けなどの民芸品を製造・販売していましたが、時代のニーズに合わず、やがて方向転換。目をつけたのが、地元に古くから伝わる漬物「金婚漬」でした。

農閑期に農家の女性たちが働ける仕事を。子育て中の主婦でも社会とつながれる場所を。『漬物』という伝統食を通じて、地域の活性と女性の自立を叶える——それが、道奥の原点でした。

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昭和43年、自宅裏の小屋で操業時の様子

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​第2章 塩と向き合った15年

​金婚漬を守るために

昔からある「金婚漬」は、自家製みそに長期間漬け込み、塩分で防腐剤効果を高めた農家の保存食でした。保存性を高めるため、塩分が20%にも及ぶ強い味付けが主流でした。しかし減塩ムードが高まり、漬物が「健康に悪い」というレッテルを貼られるようになります。

東京・日本橋の物産展で「しょっぱすぎる」と酷評を受けたとき、創業者・阿部羑子は、大きなショックを受けました。

本来は発酵食品として健康に良いはずの「漬物の良さ」を活かすために、盛岡短大で学んだ栄養学の知識を活かし、塩分を抑えながらも「防腐剤などの添加物」を使わない製法への挑戦が始まります。
酢や焼酎などのアルコールを用いた新しい調味液の試行錯誤、野菜ごとに別々に下漬けし最後に合わせる工程、そして真空加熱殺菌装置の導入・・・
これらの工夫の積み重ねが、15年にわたる歳月の中で新たな金婚漬を生み出しました。
 

今や「金婚漬」は塩分を当初の1/4に抑えた健康食品として、道奥の顔に。そしてこの理念は、「こめっこべらし」や「青なんばんみそっこ胡瓜」など、200種以上のレシピへと広がり続けています。塩と向き合った15年は、ただ味を変えるための時間ではなく、金婚漬という伝統を、次世代に手渡すための年月でもあったのです。

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​第3章 物産館とレストランへの挑戦

​花巻の食文化を全国へ

宮沢賢治生誕100年にあたる1996年。道奥は次なる一歩として、レストラン・物産館「金婚亭」の新築に踏み切ります。

そこには「花巻の食文化を全国へ伝えたい」という創業者の情熱と、次女の嫁ぎ先の製麵会社の商品を応援したいという母心がありました。

国道4号線沿いに建つ2,000㎡の施設には、漬物の直売所、わんこそばや三大麺が楽しめるレストラン、そして地域の特産品が並ぶ物産館が併設されています。

「金婚亭」は広い漬け物売り場のほか、ギャラリーや特産品の展示コーナーも設けられ、400年以上の歴史ある花巻まつりの山車を展示。1階の和風レストランでは、漬け物が食べ放題。(1階レストランは令和2年より閉店中)

2階には600名収容団体客用専用のレストランで、名物わんこそばをふるまうこともできる。

こんな試みが評判になり、食の魅力を体験できる場として県内外から何台も観光バスがやってくる。

創業者、阿部羑子の頭の中に想い描いてきたものが全部つながって形になったのが「金婚亭」でした。

すべては、花巻の風土と人の営みを次世代に伝えるために。道奥の挑戦は、商品という枠を超え、地域そのものを元気にする「食文化の発信」へと繋がっています。

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